第二十二回「はたらく人の創造性コンソーシアム」が7月19日、リコージャパンのLive Office「ViCreA みなとみらい」(神奈川県横浜市)で開催された。現地・リモートのハイブリッド方式で、リコー 経済社会研究所の仲村直人研究員が「はたらく人の創造性アンケート」自社展開の結果報告を行った(2023年日米を対象に実施した際の結果はこちらを参照)。また、創造性コンソーシアムの1年間の活動内容をまとめる「プログレスレポートVol.2」(今秋発行予定、Vol.1はこちらを参照)の概要を説明した(注)。
会合後には現地参加者が、会場の「ViCreA みなとみらい」を見学した。
注:プログレスレポートVol.2=「創造性発揮を促す働きかけの指標とその課題」をテーマとした2回目のレポートを今年秋に発行予定。これまで学術的にはどのような創造性の指標が検討されてきたか、ビジネスの場での創造性指標実用にどういった課題があるかなどまとめる。
〔講演要旨〕
●2023年3月に日米で実施した「はたらく人の創造性アンケート」と同様の調査をリコーの一部部門を対象に行い、分析した。
●同一企業、同一部門内で調査したため、リモートワークや副業などの制度面、オフィス環境面は同じという条件下での分析ができた。
●「創造性が高いことは重要だと思う」という回答者が大部分を占めており、創造性を重要視する意識の高さがうかがえた。一方で、「自身のアウトプットは、新しく有用だと高く評価されていると思う(=創造性に自信がある)。」と回答する人は3分の2程度にとどまっており、創造性への意識と自信にはギャップが存在した。
●創造性に自信がある人の特徴として、「ワークエンゲージメントが高い」「コミュニケーション量が十分である」「新しいことへ挑戦している」「上司が創造性の発揮を奨励している」などが挙げられた。
●会議時間や上司との「1on1」の時間などのワークデータと、アンケートの回答結果のクロス分析を行った。
●創造性に自信がない人は自信がある人と比べて、誰ともコミュニケーションをとらない、1人の時間が多いことが分かった。
■「ViCreA みなとみらい」見学
会合後、会場となったリコージャパン神奈川支社の「ViCreA みなとみらい」を見学した。ViCreAは、同社社員が日頃社内で実践しているワークスタイル変革をお客さまに紹介するオフィス。お客さまに直接オフィスにご来社いただき、「ありのまま」の自分たちの働き方を見ていただく。そのため、成功事例だけではなく、工夫した点や苦労話も含め生のノウハウを共有する。
同オフィスは今年4月に大規模リニューアルを実施。お客さまの大きな関心事であるDX(デジタルトランスフォーメーション)とGX(グリーントランスフォーメーション)を兼ね備えた施設となった。
オフィス内は「いつでも、どこでも、だれでも、だれとでも」必要な時に速やかに集まりミーティングができ、迅速に意思決定を行うコミュニケーションスタイル「RICOH Smart Huddle」を実践している。彼らの働き方にご関心をお持ちの方は一度足を運んでみてはいかがだろうか。
「ViCreA みなとみらい」【7月19日、横浜市】
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