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2023年10月20日

第十二回「はたらく人の創造性コンソーシアム」議事録

=竹中工務店の課題認識と取り組み、コンソーシアムの今後の活動についての議論=

第12回「はたらく人の創造性コンソーシアム」が10月20日、東京都港区の芝公園ファーストビルで行われました。今回は現地参加・リモートのハイブリッド方式で開催。株式会社竹中工務店が「創造性」に関連する取り組みや課題認識、アイデアを紹介しました。また、参加者全員で「はたらく人の創造性コンソーシアム」の今後の活動に関する議論を行いました。

 

◆竹中工務店 齋藤 亮太郎さん、下田 洋輔さん、天野 健太郎さん

竹中工務店では新たな価値創造と生産性向上を経営計画実現に向けたFM(ファシリティマネジメント)戦略のゴールに掲げてきた。従業員がいきいき働くことのできる環境づくりの実現を施設面から支援する「働く場づくり」と、時代の変化に則して変化し続けるワークプレイス実現のための「仕組みづくり」に取り組んできた。

 

〔要旨〕

・2019年に千葉県印西市にある自社技術研究所研究棟をリノベーションした。

・改修時のコンセプトに、「Creation」と「Innovation」を掲げ、新価値を創造し豊かな未来を描く研究拠点とすることを目指した。

・専門分野ごと分かれていた研究室を、分野を横断して研究が進むような空間構成に変えていった。

・改修の過程で、研究員参加型でワークプレイスを検討した。働く場が「会社から与えられる場」ではなく「自ら考え、共に育む場」という認識に変わり、ワークエンゲージメント向上につながった。

・改修の結果、研究員の働き方が自席集中型から、専門領域を超えて主体性のある研究活動を行える空間に変化し、環境満足度やオフィス行動のしやすさに関する評価が向上した。

・研究員同士のコミュニケーションの変化を、ボイスコミュニケーション量や所内での位置情報、研究員へのアンケートなどで定量的に検証。分野を越えたコミュニケーション量が増加したこと、環境への満足度向上が確認できている。

・分析結果の一つとして、「働きたい場所で働けていると感じる」と、生産性が高まる結果が得られた。単に働く場の選択肢を増やすだけでなく、「働きたい場所で働けている」という効力感が重要である。

・コンソーシアムでは、「創造性が高まるさまざまな施策に関する知見を蓄積したい」と考えている。また、「創造性を可視化するための評価手法や指標化に関する取り組みに期待している」。

 

◆「はたらく人の創造性コンソーシアム」の今後の活動に関する議論

今後のコンソーシアムの進め方について、活発な議論が交わされた。

その中で、プログレスレポートで提示した4つの提言を実現していくために、①フレームワークを活用した創造性支援診断のツール化や「To Doリスト」の作成②実現したいビジョンのビジュアル化③創造性の指標検討-といったアイデアが出された。

次回(11月17日開催)の会合でも引き続き、今後の進め方についての議論を継続していく。

 

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