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2026年7月30日
活動報告
一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科の永山晋准教授が6月、同大学千代田キャンパス(東京都千代田区)で開催された第三十八回「はたらく人の創造性コンソーシアム」で講演した。永山准教授は当コンソーシアムのアドバイザーで「生成AI(人工知能)は人間社会にどのような影響を与えるのか?」と題した講演は現地・リモートのハイブリッド形式で開催。生成AIはパフォーマンスを高めるのか、人の思考や行動をどのように変える可能性があるのか、について最新研究や知見を紹介した。
本講演会は、コンソーシアム会員に加え、会員企業に所属する社員にも広く公開され、現地・オンラインを合わせて150人を超える参加者が集まった。講演後には、「~~」「~~」など多くの質問が寄せられ、生成AIに対する関心の高さと、実務への影響を考える機運の広がりが感じられた。

講演する永山晋准教授【6月19日、東京都千代田区】
〔講演要旨〕
◆生成AIはパフォーマンスを高めるのか
- 近年の研究では、生成AIは特に経験や知識が少ない人の生産性を高め、能力の差を縮小する可能性が示されている。
- 利用者が十分に理解していない領域では、生成AIの利用が誤った判断につながり、かえってパフォーマンスを下げる場面もある。
- 研究においては効率が高まる一方で、出てくるアイデアが似通い、独自性や革新性が失われるリスクも指摘されている。
◆生成AIは、人の思考や行動にも影響するのか
- 生成AIに過度に依存すると、自ら考え、疑い、判断する力が働きにくくなる可能性が指摘されている。
- 成果物が他者からどのように評価されるのか、信頼関係にどのような影響を与えるのかも重要な論点である。人は、アウトプットに生成AIが使われていることがわかると、その作成者に対する信頼が低下する可能性がある。
- 人間同士のコミュニケーションの場でも生成AIがもつバイアスが再現される可能性がある。場合によっては、他者を人間扱いできなくなる可能性も指摘されている。
◆生成AIは、社会科学研究(人や社会の仕組みを研究する学問)をどのように変えるのか
- 人が組織、社会の仕組みを研究する社会科学研究の分野でも、生成AI自体が新たな研究テーマとして取り上げられるとともに、文献調査、仮説づくり、分析など研究プロセスのあらゆる点で使われ始めている。
- 人間の回答者の代替として生成AIを用いる「シリコンサンプリング」については、まだ方法論として確立しておらず、試行錯誤の段階にある。

〔略歴〕
永山 晋(ながやま・すすむ)氏
早稲田大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学)。同大学商学学術院助教を経て2017年法政大学経営学部講師、18年准教授。22年4月より一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス学部准教授。
研究キーワード:創造性、ウェルビーイング、概念、能動的推論、大規模言語モデルの活用
主な著書は『概念シフト』(2026年9月発売予定)
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