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2023年4月28日

第五回「はたらく人の創造性コンソーシアム」議事録

=NTT都市開発、ザイマックス総研、日本マイクロソフトの課題認識と取り組み=

第五回「はたらく人の創造性コンソーシアム」が2023年4月28日(金)、東京都中央区の晴海トリトンで行われました。今回の会合では、NTT都市開発株式会社(以下、NTT都市開発)、株式会社ザイマックス不動産総合研究所(同、ザイマックス総研) 、日本マイクロソフト株式会社(同、マイクロソフト)の皆さんが「創造性」に関連した取り組みや課題認識、アイデアなどをプレゼンしました。プレゼンは次の通りです。

NTT都市開発 渡邉 裕美さん

「新たな価値が次々と生まれてくる状態」が、「創造性が高い状態」だと考える。そのためには、人が「気づき」を得られ、その「気づき」を「形にして届ける」ことが可能となる環境提供が重要。創造性がより重要となる今後の社会を見据え、働く人を支える仕組みを社内から社外へ、オフィス内から街へ広げ、広いフィールドで提供し続ける存在でありたい。

 

 

 

 

〔要旨〕

・「創造性が高い」とは、「新たな価値が次々と生まれてくる状態」と認識している

・創造性を支えるキーワードとして、「気づき」と、その「気づき」を「形にして届ける」の2つを挙げる

・「気づき」の仕掛けとして、「多様性」「SOCIALIZATION」を高めるよう働きかけている。
 具体的には、より多様な人と関わるための仕掛けづくり、オフィス等に集まった人が「気づき」の機会を
 失わないための環境演出をしている

・「形にして届ける」仕掛けとして、「FOCUS」「COLLABORATION」を高める働きかけをしている。
 具体的には、オフィス等に集まった人が集中できる環境づくり、そして生み出したアイデア等を
 チームとして形にし、実証実験を繰り返し、街や社外で活用できるための環境提供をしている

・加えて創造性を発揮している人が「WELL-BEING」(幸せ)という事が大切。このような環境提供は
 しているものの、社員全員にまでは浸透しておらず、提供された環境を頻繁に利用する社員とそれを
 あまり利用しない社員に分かれてしまっている「気づき」の定量評価もできていない

・将来、リアルとバーチャルのパラレルワールドが実現し、より多くの「気づき」が得られ、人はもっと「WELL-BEING」(幸せ)に過ごせるようになる。同時に「形にして届ける」ための仕掛けをブラッシュ
 アップし、より多くの環境、空間、街に展開することで、創造は加速し、新たな価値が生まれ続けると
 考えている。そのお手伝いをしていく

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◆ザイマックス総合不動産研究所 石崎 真弓さん

ここ近年で不動産業界もかつてない変化にさらされた。オフィスワーカーへの独自調査で、出社するオフィスが、彼らのモチベーションを上げているわけではないことが分かった。一方で、ハイブリッドワークのため働く場の選択肢が複数あることが、彼らのモチベーションを上げることが判明している。企業の経営課題解決策のひとつとして、働く場の環境をトータルで整備することが重要であり、場のあり方が創造性にもプラスの効果を与える可能性がある。

 

 

 

 

〔要旨〕

・コロナ禍によって不動産業界もかつてない変化があった。働く場が分散し、オフィスの存在価値が
 見直されている

・オフィスワーカーへの調査で、現状のオフィスが彼らのモチベーションを高める結果とはなっていない
 ことが判明

・コロナ禍において、企業によるサテライトオフィスの需要が伸長した。在宅勤務以外に働く場の選択肢が
 ある方が、ワーカーが感じるパフォーマンスが高い

・今後中長期的にオフィスワーカー数が減少、働く場が分散、オフィスワークそのものも変化するなど、
 これまでの延長上でオフィス需要の成長を期待できない。企業成長のためにも、依然ハイブリッドワーク
 の最適解を模索しながらオフィス戦略をアップデートしていくことが必要だ

・創造性との接点は現時点では遠いと感じている。まず創造性の定義が明確でない、創造性の必要性は
 どのくらいなのか、創造性の手前にある要素は何なのか、コンソーシアムでみえる化、検証など
 アプローチできたらと考える

 

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◆日本マイクロソフト 村松 安紀子さん

「何をしたら創造性が上がるのか?」の答えは、恐らく無い。指摘できることは、「昨日」と比べて「今日」がどの程度成長したか(していないか)。そのためにマイクロソフトでは、社員の新たなチャレンジや創意工夫を、明確にアウトプットに残し、クリアな説明ができ、それを他者に納得してもらうことを求めている。そうしたシビアな評価方法が社員の創造性を育むことに繋がっていると信じている。

 

 

 

 

〔要旨〕

なぜ創造性を追求するのか。それは創造性をもってして新しいビジネスを創り出し、利益を出し続けるためだ。「何をしたら創造性があがるか」の答えはない(状況や立ち位置により異なる)。あえて言うならば、「今日の状態」が「昨日の状態」とどの程度違っているか。

企業が創造性を高めるには、何が必要か?個人として思うこと、マイクロソフトとして取り組んでいることの二つを共有したい。

企業が創造性を高めるために個人として必要だと考えることは、①情報が交流しやすいようにする②適材適所、流動性を持たせる③リスクをとってチャレンジした方が報酬をもらえる④人材に対して投資する―こと。これらを経営層にいかに理解してもらい、本気で動いてもらうかが重要。

企業が創造性を高めるためにマイクロソフトとして取り組んでいることで、社員に求められているのは三つのインパクトの大きさ。具体的には、個人の成果、他者の成功への貢献、他者の知見の活用。

インパクトの評価はどうなされるか。例えば、自分の仕事で新たに取り組んだことが、前期とどのように異なったのか、明確に形にして説明ができ、それを他者に納得してもらってはじめて評価につながる。

何もしないより、失敗したほうが評価される仕組み(背後には成長志向がある)、仕事における個人の取り組み(創意工夫、チャレンジ、創造性に繋がる取り組みなど)をいかに会社がシビアに人事制度に取り込みながら評価するか取り組んでいる。

 

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◆ひとこと

当日は、4月にご入会されたAKKODiS コンサルティング 株式会社の太田様、大鳥様が初めて現地参加されました。そのため、会の冒頭でお二方にご挨拶頂きました。早速、第六回では、創造性に関するプレゼンをお願いしております。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

 

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